マンゴスチン 図鑑と育て方
原産地:マレー半島
オトギリソウ科 常緑中高木:樹高6~20m
発芽難易度:★★★★★★☆☆☆☆:市販のマンゴスチンからの発芽率は低い。 栽培難易度:★★★★★★★☆☆☆:生長が遅く、耐寒性も低い。
世界三大美果の1つに数えられる果実。暗紫色の分厚い果皮をもち、 果実は白色でちょうどみかんのような房状になっている。食味はくせのない上品な甘みと程よい酸味がバランスよく、ジューシーで日本人好みの味だといえる。 また果物の女王とも呼ばれ、かつて大英帝国のヴィクトリア女王に「わが領土にありながら、マンゴスチンをいつも味わえないのは非常に残念である。」と嘆かせた果実。
航空輸送および防疫技術の発達により、最近では日本でも5月あたりから毎年出回り、より手軽に味わえるようになった果実。 果皮にはタンニンやキサントンなどのポリフェノールが豊富に含まれ、美容目的の石鹸や布などの染色に利用される。 また抗酸化物質のキサントンには抗がん作用やアトピー性皮膚炎を抑制する効果があり、健康の面でも注目したい果実。
マンゴスチンは雌株のみで子孫を残すことができる単為生殖を行う。種を植えるとその99%が雌株となり雄株はほぼ発生しない。 またマンゴスチンが大きく生長するためには土壌中に存在するVA(アーバスキュラー)菌根菌と呼ばれる、いわゆる「執事」の力が必要不可欠であり、 根毛を作らず自身で養分吸収という名のお食事をしないところも果物の女王たるマンゴスチンらしさを引き立たせている。
育て方
土壌:土はやや酸性で水はけの良いもの。例:赤玉小粒7:腐葉土3など
水やり:表土が乾きしだいたっぷりと。
日光:発芽から2・3年は室内や日陰または遮光(遮光率70%光30%)で育てる。
☆種まき☆
- 種のまわり(果肉)に発芽を抑制する物質が含まれていることがあるので、果肉はしっかり水で洗い流して取り除く。
- 用土に種をまいた後、1~2cmほどの厚さの土をかぶせる。
- その後水をたっぷりやり、暖かい場所(25度以上)におき、発芽まで土を乾燥させないよう管理。
※そのほか注意点ナド※
- 3週間ほどで発芽する。
- 冬は10度以上で管理。理想は18度以上。
- 実生からの結実には6~10年かかる。
- 発芽から最低2年以上は日陰や遮光して育てるが、3年目以降も完全な日陰で育てると何年たっても実をつけない株になるので注意。
- マンゴーなどと同様に側根が少なく、直根性なので可能であれば深さのある鉢で育て、植え替え時は直根を傷つけないようによく注意する。
- 最初の2、3年は非常に生長がおそい。
種からはじめるマンゴスチン栽培記
01.種からはじめるマンゴスチン(2015/06/30~09/01)
02.インドネシア産(~2016/07/12)
03.カラフル(~2016/08/10)