トロピカタネカ

種から育てる熱帯果樹/トロピカルフルーツの実生栽培記&育て方図鑑

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ペダライ Artocarpus sericicarpus 図鑑と育て方

セリシカルプスの果実

原産地:ボルネオ島

クワ科 熱帯性常緑高木:樹高35m以上。

発芽難易度:★★★☆☆☆☆☆☆☆:発芽自体は容易。
栽培難易度:★★★★☆☆☆☆☆☆:乾燥と低温に弱い。

この種はA. Elasticusと近縁である。果実はArtocarpus属の中で最も美味との評価もある。ボルネオ島以外にもフィリピンやスラウェシ島で見ることができる。

果実には無数の毛が生えており、見た目はパナマチェリモヤや大きなランブータンのようである。 果実は15~20cmほどで、熟すと果皮は鮮やかなオレンジ色に変化し、フルーティーな香りを強く発するようになる。 また熟しても自然落果しない。果実は腐りやすいので、収穫時には丁寧な扱いが必要。果肉が空気に触れると酸化して数時間で香りが消えてしまう。

果重は1.0~1.8kg。分割しやすいたくさんの果肉が集まった集合果で、その1つ1つに種がある。 白色の果肉(仮種皮)はとても甘く、ジューシーで味わい深い。香気があるが、ニオイパンノキ(A.odoratissimus)ほどの香りはない。 クリーミーな果肉は食べやすく、溶けたマシュマロを思わせる。

種も食べられる。通常7~10分ほどゆでたり、あげたり、ローストするなどしてピーナッツのように食べられている。 葉は楕円で濃い緑色をしている、樹皮からは樹皮布が得られる。

育て方

土壌:排水性の良い肥沃な土(最適pH5.0~6.0)。例:赤玉小粒7:腐葉土3など

水やり:表土がかわいたらたっぷりと。根は乾燥に弱く、葉が大きいため蒸散量が多く土が乾きやすい。よって夏場は特に注意。

日光:基本的に日なたを好む。幼苗時はやや遮光して育て、徐々に光量を増やしていく。夏場は成木でも葉などの状態をよく確認して、遮光するか、しないかを判断する。

☆種まき☆

  1. 清潔な土に種をまき、浅く土をかぶせる。(熟した果実からとった種をできるだけ早くまく)
  2. 水をたっぷりやり、暖かい場所(24度~27度)に置いておく。

※そのほか注意点ナド※

  • 発芽までに2週間ほどかかる。
  • 生育適温は24度~28度。
  • 鉢の深さは深いほど良い。
  • 冬も周りの気温に合わせて、水をやる。根腐れに注意。
  • 乾燥に対しての耐性が低い。
  • 耐寒性0度。パンノキ(atilis)よりも耐寒性があるが、冬は10度以上で育てたい。
  • 結実年数3~5年(環境によってそれ以上かかる可能性もある。
  • 繁殖は実生や取り木、挿し木(根)、接ぎ木によって行われる。
  • 2m以下の木では、直射日光下において葉やけがよくみられる。そのため鉢栽培では多少遮光したほうが良いかもしれない。

種から育てるペダライ栽培記

ペダライの種01.種から育てるペダライ(2016/11/23~2017/09/09)

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