ピタンガ(スリナムチェリー) 図鑑と育て方
原産地:ブラジル南部
フトモモ科 常緑低木:樹高3~8m
発芽難易度:★★☆☆☆☆☆☆☆☆:新鮮な種の発芽率は良い。 栽培難易度:★★★☆☆☆☆☆☆☆:病害虫に強く育てやすい。
英名ではブラジルチェリー、フロリダチェリーなどと呼ばれる。 ピタンガの名の由来は、現地語で「赤い果実」の意。名の示す通り、小さなカボチャのような形の果実はルビー色ともいえる濃い赤色をしている。また果実が黒色の品種や、黄色~オレンジ色の品種もある。
甘酸のバランスが良く、フトモモ科特有の芳香が花や実から発せられる。収穫期には鳥に狙われやすいこと、輸送中に傷みやすいことに加え、完熟落果する直前まで待たないと、甘くならず独特なヤニ臭さが残るので経済栽培には向かない。
鉄分・カルシウム・ビタミンCが豊富に含まれ、ジャムやゼリー、シャーベットなどに加工される。 生長旺盛で病害虫に強いことや、花の芳香が強く、ほかっておいても虫媒でよく結実するため比較的栽培しやすい植物と言える。
育て方
土壌:排水性と保水性の良い土。例:園芸培養土など
水やり:表土が乾いたらたっぷりと。夏は水切れに注意。冬は乾かし気味で管理。
日光:日当たりの良い場所。
☆種まき☆
- 種は採ったらできるだけ早めにまく。
- 熱帯性の植物は種のまわり(果肉)に発芽を抑制する物質が含まれていることが多いので、種の周りの果肉はしっかり水で洗い流して取り除く。
- 用土に種をまき、1~2cmほど覆土する。
- 水をたっぷりやり、暖かい場所(20度以上)で管理。発芽するまでは土を乾かさないようにする。
※そのほか注意点ナド※
- 発芽まで2週間~1か月ほどかかる。
- 実生から育てると、結実まで4~8年かかる。
- 生育適温は20~25度
- 成木では-3度まで耐えるが、0度以上で管理したほうが良い。
- 品種不詳だが、千葉県で露地越冬したという報告もある。
- 開花から30~60日で完熟となり、実が濃い赤色になった落ちる直前に収穫するとよい。
- 両性花の自家結実性。熱帯では年中花や実がつくが、本州では春の1回だけ結実。
- 日当たりの良い場所で育てると、糖度が上がる。本来はえぐみのある果実なので、ラバー、バーミリオン、カワハラなどの優良品種を植えるとよい。
種からはじめるピタンガ栽培記
01.種からはじめるピタンガ(2016/04/20~05/03)
02.キレイな葉(~2016/06/07)