チェリモヤ 図鑑と育て方
原産地:ペルーのアンデスやエクアドル
バンレイシ科 常緑低木:4~7m
発芽難易度:★★★☆☆☆☆☆☆☆:発芽までに時間がかかる。 栽培難易度:★★★★☆☆☆☆☆:夏は涼しい場所で管理する
熱帯地方でも標高1500~2000mの冷涼な高地で栽培される。冷涼といっても昼間は20度ほど 夜間でも10度を下回らない場所で栽培される。鱗のような果皮をもち、品種により果皮がデコボコとしたものや、つるっとしたものなどがある。
「世界で最も美味な果実※」といわれるほどでバニラアイスクリームのような風味があり、バンレイシよりも上品な香り。 「トム・ソーヤの冒険」の著者マーク・トゥウェインも絶賛した果実として有名。アメリカ人からは「トロピカルデライト=熱帯の喜び」とも表現される。 そのまま生食したり、凍らせてシャーベットのように食べてもおいしい。
チェリモヤの産地としてはペルーの高原やコーヒーで有名なブルーマウンテンなどがある。 日本でも和歌山県で栽培されている。
※世界三大美果として「マンゴー・マンゴスチン・チェリモヤ」や「パイナップル・マンゴスチン・チェリモヤ」などがあげられ、 時々ドリアンなども入ってくるが、その中でも確実にあげられるのがこのチェリモヤである。
育て方
土壌:水はけのよい肥沃な土。例:赤玉小粒7:腐葉土3など(最適pH6.5~7.5)
水やり:表土がかわいたらたっぷりと。冬期にかけては徐々に水量を減らし乾かし気味で管理。
日光:日当たりのよい場所で育てる。夏のように30度以上超すときは涼しいところへ移動させる。
☆種まき☆
- 熱帯性の植物は種のまわり(果肉)に発芽を抑制する物質が含まれていることが多いので、果肉はしっかり水で洗い流して取り除く。
- 水に一晩つける。※このとき種皮を、やすりや爪切りで傷つけると発芽しやすくなる。
- 用土に種をまき、浅く覆土する。
- 水をたっぷりやり、陽のあたる暖かい場所(発芽適温は28度付近)に置いておく。
※そのほか注意点ナド※
- 浅根性
- 発芽までに2週間~2か月かかる。それ以上かかる場合も。
- 高地で栽培されていて比較的寒さに強いが、冬場は5度以上を保つ。
- 低温期は水を控えめにするが、霧吹きなどを利用して空中湿度は保つようにしたほうが良い。
- 実生から4~5年で結実する。
- 開花期は5月~7月。花は混合花で、結果枝の2、3節目および7、8節目に着花する。結実後100~150日程度で熟期となる。
- 1本で実がなるが、雌花が熟し終わってから雄花が花粉をだすので、1つ目の花から花粉を取り出し湿らせた新聞紙などに包み 冷蔵庫に保存。2つ目の雌花に1つ目の花の花粉をつけるという作業が必要なので、タイミングよく徐々に花が咲いてくれるかが重要。 ※花粉は乾燥させなければ、2日ほど冷蔵庫で保存できる。
- アテモヤ・チェリモヤ・バンレイシなどの台木としても使われ、その活着率は比較的良好。