アテモヤ 図鑑と育て方
原産地:アメリカまたはオーストラリア
バンレイシ科 落葉低木:樹高3~5m
発芽難易度:★★★★☆☆☆☆☆☆:発芽までに時間がかかることがある。 栽培難易度:★★★★☆☆☆☆☆☆:真夏の暑さに弱い。
アテモヤはバンレイシ(ブラジルではアテスと呼ぶ)とチェリモヤの自然交雑で新たに生まれた植物。 栽培が開始されたのは19世紀後半で約120年の歴史しかない。熱帯果樹は歴史あるものが多いが、アテモヤはまだまだ新入りといった感じ。 日本へは平成になってからの導入で、知名度が低い。現在では沖縄をはじめ鹿児島・小笠原諸島で栽培されている。
バンレイシより甘みが少ないが、糖度が20%以上あるため甘みが目立つ。程よい酸味と甘みで、パイナップルのような風味があり、非常に美味な果実。 果肉は白くクリーム状で、バニラのような芳香から「森のアイスクリーム」と呼ばれる。バンレイシの性質を受け継いだのか、 チェリモヤにくらべ暑さにやや強く、寒さに弱い。
育て方
土壌:水はけの良いもの。例:赤玉小粒6:川砂3:腐葉土1など(最適pH6.0~6.5)
水やり:表土が乾いたらたっぷりと。夏場は水切れをおこしやすいので注意。冬は控え目で、用土が完全に乾かないようにする。
日光:日当たりの良い場所。発芽直後は半日陰で。
☆種まき☆
- 熱帯性の植物は種のまわり(果肉)に発芽を抑制する物質が含まれていることが多いので、果肉はしっかり水で洗い流して取り除く。
- 水に一晩つける。※このとき種皮を、やすりや爪切りで傷つけると発芽しやすくなる。
- 種を用土にまき、浅く覆土する。その後じょうろなどでたっぷり水をやる。
- 発芽までは土を乾かさないように。※過湿状態でも種が腐りやすくなるので注意。
※そのほか注意点ナド※
- ふつう発芽まで1~2か月。遅いもので3か月以上かかることもしばしば。
- 陽によく当てた苗の方が生長が良い。35度くらいまでは耐える。
- 実生から4~6年で結実する。
- 湿度の高い環境での人工授粉が必要。詳細はバンレイシのページにて。
- 開花期は5月~9月と幅があるが、早期に咲いた花は結果しにくかったり、果実の品質も劣る。よって咲き始めから1か月以降に発生した花を受粉させるのが良い。
- 開花より100~150日前後で熟期となる。果実の生長には14~25度くらいが適温なので、結実から熟期まではこの温度を保ちたい。
- 冬は3度以上(幼苗は5度以上)で管理。
- 縦に長く成長するので、鉢が風で倒されないように注意。
- 果実の追熟は15~20度で7~10日ほどかかる。