パンノキ Artcarpus altilis 図鑑と育て方
原産地:南太平洋諸島
クワ科 熱帯性常緑高木:樹高15~20m
発芽難易度:★★★☆☆☆☆☆☆☆:とりまきでの発芽率は高い。 栽培難易度:★★★★☆☆☆☆☆☆:乾燥と寒さに弱い。
パラミツ(ジャックフルーツ)同様、大航海時代に奴隷の食糧として注目され熱帯地方に広まったが、 それ以前から現在に至るまで、主食として現地の方にはなくてはならない重要な食料である。
果実には種子あり・なしの2つの系統があり、種子があるものは繊維質で水分が多く、一般に種子がないものに比べ食味は劣る。 種子がないものは多くのでんぷんを含み、主食として用いる。こちらの系統がパンノキという名の由来。 果実の利用法は焼いて焼き芋のようにする・発酵させて酒をつくる・蒸して叩いてこねて「ポイ」という餅状にして食べたりと 幅広く。現地の方にとっていかに重要な果実であるか分かる。
英語では種子なしを「bread fruit」、種子ありを「bread nut」と呼ぶ。
育て方
土壌:保水性と排水性のバランスがとれた土。例:園芸用培養土など
水やり:表土がかわいたらたっぷりと。葉が大きく夏場は水切れを起こしやすいので気を付ける。
日光:基本は陽のあたる場所で、夏場は様子をみて遮光ネット等で遮光する。
☆種まき☆
- 種はとったその日にまく。
- 熱帯性の植物は種のまわり(果肉)に発芽を抑制する物質が含まれていることが多いので、果肉はしっかり水で洗い流して取り除く。
- 鉢にまき、1~2cmほど土をかぶせる。
- 水をたっぷりやり、暖かい場所(23度以上)で管理。
※そのほか注意点ナド※
- 乾燥に弱いので夏場は早朝と夕方に葉水をやるとよい。
- 冬場も霧吹き等で葉や幹に水を与え、空中湿度をあげる。
- 冬場は10度以上で管理したい。
- 1~2週間ほどで発芽。
- 実生では4年~8年で開花・結実する。