マンゴスチン栽培記01:種からはじめるマンゴスチン
今回はマンゴスチンの実生に挑戦します。果物の女王と呼ばれ、甘酸の調和がとれた、上品な味わいの果実です。 マンゴスチンが属するgarcinia(フクギ属)には、多くのマンゴスチンの仲間が存在します。 そのなかでも本種Garcinia mangostana(一般的なマンゴスチン)は評価が高くポピュラーなフルーツです。
(2015/06/30)
近年日本にも生マンゴスチンが輸入され、スーパーなどでも当たり前に見られるようになりました。
しかし輸入もののマンゴスチンは果皮についたミバエの発生を予防するために、※蒸熱処理が行われます。そのため日本に出回っている果実の種を発芽させることは、
ほぼ不可能だと考えた方が良いでしょう。
※蒸熱処理・・・おもに害虫を予防するため、果実の中心部(種)が43度~50度になるように、蒸気を利用して長時間加熱すること。
マンゴスチンの場合は、相対湿度50~80%の蒸気で、果実の中心温度を46度以上にしたうえで、58分間加熱処理する。
マンゴスチンの裏側の写真。花のような模様があり、とてもかわいらしいです。
マンゴスチンの果実。果皮は赤く思ったよりも固いです。この赤にはタンニン・キサントンなどのポリフェノールが豊富に含まれ、 染物などにも利用されます。なので・・・手につくとベトベトして、手が茶色にくすみます。 果肉はみかんのように房状になっています。種は1房5~6個の実に1~3個含まれ、他は発芽能力をもたない、 いわゆる「しいな」と呼ばれるものです。
種と種皮。右上の状態から器用に種皮をペロッと剥くと、果肉がきれいにはがせます。 意外に簡単ではがすのがキモチイイ!あっ!右上の果肉つきの種は食べかすではないので・・・(笑)
(2015/09/01)そして種まきから2か月。やっぱり蒸熱処理されているので、発芽しないね・・・。
念のため種を割って確認! うん! 腐ってる。 万が一を期待しましたが、やはり種を海外から輸入するしかありませんね。
ということで、栽培記02から実生の開始です。バイバイ!