Artocarpus属(パンノキ属)の種リスト Artocarpus ~
Artocarpus属の特徴
- 幹に直接果実がなる幹生果が多い。
- 果皮の周りを棘状の突起が覆うものが多い。
- 集合果である。
- 1つの株に雌雄別々に花が咲く。
| 種小名 | ローカル名・和名 コメント |
|---|---|
| altilis | Camansi,Bread fruit・パンノキ 熱帯地方では主食にしている地域もある。果実に種子があるもの、種子がないものの2つの系統がある。 |
| anisophyllus | Keledang babi,Entawak,Mentawa ほとんどが野生種。果肉は濃いオレンジ色で甘く、焼いたカボチャのような味がする。 |
| blancoi | フィリピン原産。絶滅の危険が高い危急種に指定されている。 |
| camansi | パンノキの祖先である種。原産はフィリピンやパプアニューギニア。 |
| chama | Chaplaish 野生種。乾季には落葉する。食用可能だが、木材としての価値の方が高い。 |
| dadah | 果実は鶏のタマゴ大。果肉は赤色で酸味がある。 |
| elasticus | Mendi,Bendo ほぼ野生種。熟した果実はひどい悪臭を放つが、白い果肉は甘く香ばしい。乾季に落葉する。 |
| gomezianus | 東アジア原産。果実は小さく、生で食べると酸味が強いので、ジャムやゼリーなどにする。未熟果は漬物にしてごはんのお供に。 |
| heterophyllus | Nangka・ジャックフルーツ Artocarpus属で随一の知名度。他のArtocarpus属の台木にもよく利用される。 |
| hirsutus | Angily,Aini Maram 品種は果肉がオレンジ色のものが1つ、果肉が黄色で果実が大きいもの・小さいものの2つで計3品種を確認。 |
| hypargyraeus | Kwai Muk 果肉にはやや酸味があるが、柑橘系に似た香りがしておいしい。 |
| integer | Chempedak・コパラミツ 果肉は黄金色。多汁で甘く、クリーミーな味わい。アイスクリームなどにも利用される。 |
| kemando | Pudau 口当たりの良いあっさりとした果肉。樹液はココナッツミルクのような風味で、料理に使われることがある。 |
| lacucha | Lakoocha,Monkey fruit・ラクチパンノキ 果肉はartocarpus属のなかでも独特な風味を持つ。やや酸味があるが爽快な味わい。 |
| lanceifolius | Keledang 果肉はオレンジ色。ジャックフルーツとマンゴスチン(バナナ)を混ぜたような味わいと形容される。 |
| lignanensis | 食用可能。薬として使われることがある。 |
| mariannensis | Chamorro,dugdug 濃い黄色の果肉は甘く香りがよく、味わい深い。かなり熟すと生で食べられる。 |
| nanchuanensis | 中国に生息。果皮は熟すとオレンジがかった黄色になる。 |
| nitidus | Butong 東アジア原産。食用可能だが味の評価は高くない。 |
| nobilis | Bedi del,Wadi del スリランカ原産。果実・種ともに食用可。 |
| odoratissimus | Marang,Tarap,Terap・ニオイパンノキ,タラップ 果実は熟すと強烈でフルーティーな香りを発する。味の評価はジャックフルーツやチェンぺダックより高い。 |
| ovatus | anubingフィリピン原産。木に含まれる樹液は、ガムを作るときの原料になる。 |
| rigidus | Monkey Jack,Tempuni 果肉はオレンジ色で、多汁で甘い。artocarpus属の果実の中では、比較的酸味が強い。 |
| rubrovenia | フィリピン原産。絶滅のおそれがある |
| sarawakensis | pingan・ピンガン 白く甘い果肉はペダライ(A.sericicarpus)と似た風味。artocarpus属の中で最もおいしい果実の1つ。 |
| scortechinii | Two Winged Artocarpus マレーシア・インドネシア原産。樹皮の繊維は紐などに加工される。この木の樹液はwillughbeia属の樹液と混ぜて使われている。 |
| sericicarpus | Pedalai,Peluntan・ペダライ artocarpus属の中で最もおいしいと言われる。タラップ(A.odoratissimus)に似た味。 |
| tamaran | Elephant jack 白い果肉は甘く、果実はグァバのような芳香を放つ。 |
| teysmanii | Chempedak AER artocarpus属の中でも珍しい種。果実は5~8cmの細長い形状。甘い果肉。 |
| tonkinensis | 原産は中国・ベトナムなど。黄色で球形の果実は6,7cmほどの大きさ。樹液はチューイングガムの製造に使われることがある。 |
| treculianus | Chipuho フィリピン原産。絶滅のおそれがある。果実はやや球形で、7~12cmほど。熟すと果皮表面に黒い斑点が出る。 |
| heterophyllus × integer |
CHEENA ジャックフルーツとコパラミツの交配種 |
| altilis × camansi × mariannensis |
パンノキ(A.altilis)とA.camansiとA.mariannensisをかけ合わせた種。 |
| s.p(Bondon) | Bondon 果実の大きさは3~5cm。果皮は棘状で黄色がかった黄土色。果実にはオレンジ色の果肉が2,3粒含まれ、甘くバナナのような味わいである。 |